« イベントのお知らせ♪ | トップページ | らもさんのこと2 »

らもさんのこと

いま、午睡に中島らもさんが出て来てくれました。人の夢の話がつまらないのは知っています。それでも。

壁が白に近いクリーム色で、広めのマンションのような処でのホームパーティです。窓からは夜景も美しく、人が大勢楽しそうにしています。らもさんとわたしは、別のイベント会場からそこへ流れてきました。らもさんは知っている人に声を掛けながら奥へ進み、絨緞に腰を下してお酒を飲み始めました。

ふと見回すと、毎年夏に日本で開催されるワークショップでわたしが演劇を教わっている、イギリスの演劇学校の校長、ニコラス氏が近くにいます。
「わぁ~、ニックさん! どうしてこちらに~? あっ、ご紹介します! Mr.らも中島です。彼はとてもワンダフルなノヴェリストで」
「アンタ、そないに誉めんでも・・・」
らもさんがわたしを軽くタシナメます。
「いやぁ、だってぇ・・・。あ、こちらはイギリスのRADAって演劇学校の校長先生なんですよ! らもさんのお芝居もご紹介しますね!(もう、大好きな人に囲まれて興奮してテンパってるわたし)」
「いや、アンタな・・・」
「この人の作品は、もうね、インクレディブルで、それでファンタスティックでね(英語の語彙が少ないためアワアワ)」
「また大げさなコトを・・・。そない掴み所の無い表現やなくてやねぇ」
「え! ええっ・・・と、あ、じゃ、脚本がカリキュレイトされ尽くして・・・(緻密な構成と言いたかった)」
「アンタ、誤解される! 云わいでヨロシ!」

なんだか漫才のようにポンポンとツッコミが入り、わたしは、
(ああ、らもさん元気で良かった、ヨカッタ)と、思った瞬間ふと、
(ニックさんが日本に来ている時期・・・ってことは、今、らもさんに「気をつけて!」って言えば間に合うってこと!?)
周りの人は楽しそうにお酒を飲み続けています。
「らもさん、あのねっ・・・」
わたしが意を決して、らもさんに話しかけようとした、その時です。

〝ビィーーン〟と音がして、わたしのすぐ目の前に、礼服を着た大柄な男の人が、マイクを持って弔辞を読み上げる姿が現れました。その男性は実体ではなくて、ホログラムのように向こう側が透けて見えています。
(ああ! やっぱりもう〝そんな事〟をしてはダメなんだ!)
わたしは気付くと同時に、大きな声を上げて泣いてしまいました。みんなが咆哮するわたしを不思議そうな顔で見ています。らもさんもわたしを見ています。そのらもさんの顔がだんだんとぼやけて――

わたしは自分の泣き声で目を覚ましました。

|

« イベントのお知らせ♪ | トップページ | らもさんのこと2 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: らもさんのこと:

« イベントのお知らせ♪ | トップページ | らもさんのこと2 »